「南武線の立体交差化」について確認しました!

横浜市内には168箇所の踏切があり、その内、いわゆる「開かずの踏切」と言われているものが56箇所もあります。

そのうち11箇所は鶴見区の踏切で、東海道線5本、京急5本、南武線1本となっています。

踏切の安全対策としては、道路と鉄道を立体交差化し踏切をなくすことが最善の策ですが、費用や時間を考えると、すべての踏切を立体交差化するのは困難なことだと思います。

横浜市は、これまでも安全対策を進めてきましたが、遮断時間が長い、延長が長いなど課題の多い踏切に対しては、引き続き安全対策を進めるべきです。そこで、

(1)市内の踏切安全対策について、これまでの取組み状況と、今後、どのように進めていくのか基本的な考え方を伺います。

【答弁】 市内の踏切安全対策のこれまでの取り組み状況と今後の進め方の基本的考えでございますが、これまでは抜本対策として鉄道と立体交差化を、また、緊急対策としては踏切の拡幅やカラー舗装などを進めてまいりました。今後は、踏切の総合的な安全対策として、交通量や遮断時間、市民要望などを勘案した踏切整備計画を今年度中に策定いたしまして、引き続き計画的に踏切安全対策を進めてまいります。

踏切の安全対策は、物理的に対応策が限定される個所もあるかと思いますが、

行政としては、市民が安全に安心して、また快適な生活が継続できるよう、将来ビジョンをもって最善と思われる対策を選択していくべきだと思います。

現在、横浜市では、相鉄線の連続立体交差事業を進めていますが、私たちが暮らす鶴見では、隣接する川崎市が進めるJR南武線の武蔵小杉駅から尻手駅間で連続立体交差事業計画の方が身近に感じます。

川崎市では現在、南武線の立体交差化を議会で決定し、今年度は川崎市域において測量や地質調査を行うための調査費を計上しました。

武蔵小杉駅から尻手駅間は約5.5kmありますが、その内、矢向駅から尻手駅までの約1kmは横浜市域ですが、

横浜市は具体的な検討を進めようとしません。 横浜市は、1km区間の整備に投資しても、その多くは川崎市に貢献すると考えているからなのです。

それは、そうかもしれませんが、市境に暮らしている市民には横浜市と川崎市の区別は関係ありません。

生活の場が横浜市であれ、川崎市であれ、安心して便利に暮らせることを望んでいます。

横浜市域の踏切においても慢性的な渋滞が発生し、特に朝夕は渋滞が生じ、救急や消防活動にも影響が出るのではないか、また地震などの災害発生時には、踏切そのものが市民生活を脅かすものになるのではないかと危惧されます。

こういった地域には、鉄道の連続立体交差化による踏切の解消が、効果も大きく、地域の方々が、将来にわたって安心して生活できる最善の策だと思います。そこで、

(2)川崎市が計画している南武線の連続立体交差事業の横浜市区間の対応について伺いました。

【答弁】 川崎市が計画している南武線の立体交差事業の本市区間の対応でございますが、矢向駅から尻手駅間の横浜市域につきましては、南武線を高架化しても貨物線の踏切が残ることが課題となっております。南武線の高架化につきましては、これまでも川崎市と意見交換を行ってまいりましたが、今後も両市で情報共有を図りながら、本市として事業の有効性について検討してまいります。

一般的に市境については、どうしても横浜市中心部と比べて行政の手が行き届きにくくなります。

だからこそ矢向から尻手駅間のような市境は、双方の行政同士が連携し、地域全体のことを考えて判断していくことが重要です。

南武線の整備事業は、川崎市区間だけでも20年掛かるスケジュールが示されています。

横浜市としても、川崎市とも情報を共有しながら、是非、早い段階から本格的な検討に着手し、横浜市としての対応を議論していくべきです。

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