「南武線の立体交差化」について横浜市はどう考えているのか?

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

横浜市内には168箇所の踏切があり、その内「開かずの踏切」と言われているものが56箇所あります。

隣接する川崎市では、JR南武線の武蔵小杉駅から尻手駅間で連続立体交差事業を計画しており、平成26年度は、川崎市内の範囲で測量や地質調査を行うための調査費を計上しました。

武蔵小杉駅から尻手駅間は約5.5kmありますが、その内、矢向駅から尻手駅までの約1kmは横浜市の中になります。

横浜市域の矢向駅から尻手駅の間の踏切においても慢性的に渋滞しており、救急や消防活動の影響への影響や、地震などの災害発生時の地域寸断といったことが危惧されます。

こういった地域には、鉄道の連続立体交差化による踏切の解消が、効果も大きく、地域の方々が、将来にわたって安心して生活できる最善の策ではないかと考えます。

そこで、

 

(2)川崎市が計画している南武線の連続立体交差事業の横浜市区間の対応について横浜市長に議会の一般質問で聞きました。

 

 

【林市長答弁】

川崎市が計画している南武線の立体交差事業の本市区間の対応でございますが、矢向駅から尻手駅間の横浜市域につきましては、南武線を高架化しても貨物線の踏切が残ることが課題となっております。南武線の高架化につきましては、これまでも川崎市と意見交換を行ってまいりましたが、今後も両市で情報共有を図りながら、本市として事業の有効性について検討してまいります。

 

横浜市の市境については、どうしても横浜中心部に比べて開発や投資をしない現状があります。横浜市は市境に投資しても還元されるのは他市の住民であり、費用対効果が薄いと判断しているのです。市財界にお住いの皆さんからしてみれば、住んでいる住所が横浜市だろうと川崎市だろうと関係なく、その地域全体が安全に安心して、便利に暮らせるまちになることを望んでいるだけなのです。

南武線の立体交差化は矢向駅の踏切の問題だけでなく、駅の両側から出入口が出来るきっかけにもなり、利便性の向上につながります。

今回の南武線立体交差化事業は、川崎市区間だけでも、10年、20年とかかる事業になります。横浜市としても、川崎市とも情報を共有しながら、早い段階から本格的な検討に着手するよう、今後も働きかけて参ります。

この記事を書いた人