横浜市は粗大ごみの収集が不便なのです!

横浜市は、粗大ごみを出す場合、品目ごとの処理料金を自分で調べて、各々の処理券シールをコンビニ等で購入して貼り、決められた日に自宅の前に出して収集してもらうこととなっています。

鶴見区では鶴見清掃工場に粗大ごみを自己搬入することも可能ですが、結局は、事前に申込みした上で、更に、事前に品目ごとの料金を自分で調べて、各々シールを購入して貼る必要があり、非常に手間の掛かる方式となっています。

粗大ごみの収集は、電話受付業務と収集運搬業務を共に外注に出しており、費用は年間12億円。自己搬入しやすくして1割でも回収費用を削減できれば経費は1億円単位で節約できるのです。そこで、そもそも

(1) 粗大ごみ自己搬入制度について、どういう主旨で行っているのか聞いてみました。

≪横浜市の回答≫粗大ごみの収集は、受付センターにお申込みいただいた後、おおむね2週間以内に戸別に収集することを基本としております。しかしながら、急な引越のため、すぐに、片づけたい方もいらっしゃることからストックヤードを市内4か所(そのうちのひとつが鶴見工場)に設置して、ご自身で持ち込める制度を整えております。

他都市の事例を見ると、例えば相模原市では、粗大ごみを収集もしていますが、自己搬入する場合は事前に申込もなしで、車ごとはかりに載せて、降ろした粗大ごみの重量で10kgに付き120円の処理料金を徴収する仕組みとなっていて、大変便利で多くの市民の方が自己搬入を利用しています。そこで、

(2) 横浜市ではどのくらいの粗大ごみが出されて、そのうち自己搬入はどのくらいの割合なのか聞いてみました。

≪横浜市の回答≫平成26年度の粗大ごみの個数で申し上げますと、総数は約190万個、このうち自己搬入されたものは約18万個で、総数の約9.5パーセントとなっております。

全体の1割弱とはいえ、相当の数量がありますから、自己搬入のニーズは高いものと思います。

事前に品目ごとにシールを買わせるのは、行政側の都合で、市民からすると自己搬入する時に料金を払った方が便利です。

横浜市の粗大ごみ処理手数料は、シールを買った場合の単価は1kg当たり26円を基本としているので、事前に品目ごとのシールを買うのも、現地で重量換算して一括で支払うのも、受益者負担は同じなのです。そこで、

(3) まずは市民のニーズがどの程度あるのか、把握する必要がありますが、局長の見解を聞いてみました。

≪横浜市の回答≫本市の粗大ごみ自己搬入制度は、事前に申込みや処理券の購入が必要ですが、搬入先のヤードでは粗大ごみを下ろすだけで済むというメリットがございます。一方、現地で重量を測ることについては、料金の精算の体制や検量のスペースも必要となり、所要時間も増えることが考えられます。しかしながら市民の皆様のニーズを把握することは大切でございますので、何らかの形でご意見を伺ってまいりたいと思います。

そもそも、自己搬入制度は、今のやり方では利用者からすると、何のメリットもありません。行政側のメリットでしかないのです。

また重量を計ることが物理的に出来ないかというと、鶴見工場はヤードも広く、はかりも設置されているので、直ぐにでも重量換算はできる設備を持っているのです。

なのに何故やらないのか?横浜市に聞くと、市民の方からそのようなご意見は聞いていないのでやる必要はないと言うのです。

本当に、市民の皆さんは、経費節減や利便性向上といったことを求めていないのでしょうか?そのような便利な方法があるということ自体を知らないだけではないでしょうか?

本来は、行政が市民サービス向上への取り組みや、効率的な運営といった観点で主体的に取り組んでいかなければならないと思います。

 

 

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