ヤングケアラー相談窓口の必要性!

熊本県には、子ども・若者総合相談センターがあり、子どもや若者に関する様々な相談のワンストップ窓口となっています。

社会的背景として、有害な情報の氾濫等、子ども・若者をめぐる環境の悪化や、ニート、ひきこもり、不登校、発達障害等、子ども・若者の抱える問題の深刻化、従来の個別分野における縦割りの対応での限界などがあります。

そこでワンストップで対応する窓口としてセンターが設置され、臨床心理士、公認心理師、認定心理士、社会福祉士、キャリアコンサルタントなど、様々な資格を持った専門の相談員が相談を担当しています。

関係機関からの相談を含めると、R3年度の相談件数は、1236件(延べ)あり、月平均100件以上の相談があります。

相談内容は、ひきこもりや不登校、就労に関することが多くあり、保健医療機関や、児童相談所、雇用機関、学校等と連携して対応しています。


昨今、ヤングケアラーの問題が顕在化しており、熊本県では、ヤングケアラー相談支援センターも設置しています。

ヤングケアラーは、年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負うことで、本人の育ちや教育に影響があるといった課題がありますが、家庭内のデリケートな問題、本人や家族に自覚がないといった理由から、支援が必要があっても表面化しにくい構造となっています。

ヤングケアラーに対しては、様々な分野が連携したアウトリーチによる支援が重要であり、さらなる介護・医療・障害・教育分野の連携が重要です。


熊本県のヤングケアラーの実態に関する調査では、ヤングケアラーが「いる」と回答した割合は、小学校で23.8%、中学校で36.6%、全日制高校で53.8%と、年齢が上がるにつれて、その割合が増加しています。

多くのご家庭で、子どもたちは、洗濯ものを畳んだり、食器洗い等、少しづつお手伝いして、日々の生活に必要なことを学んでいきます。それは決して、その子の日々の通学や、宿題の妨げとなったり、友達と遊ぶ時間を大きく奪うほどのものではないのが、一般的に考えられる「お手伝い」です。

しかし、年齢が上がり、できることが増えると、任されることが増え、勉強や友達付き合いを大きく犠牲にしなくてはならないほどに、家庭の中での役割を担ってしまうケースがあります。

その子の本心の部分には「もっと友達と遊びたい」「部活がしたい」「進学もしたい」という思いがあるかもしれませんが、その思いに蓋をして、日々の家事や家族の世話に励むことを選んでしまいます。そんな子があなたの傍にも居るかもしれません。

そのような子を見つけたら「えらいなあ!」「頑張ってるなあ!」で終わらせるのではなく、相談窓口に繋げることが大切です。


横浜市の場合、このような相談は、各区役所のこども家庭支援課が窓口になり、神奈川県にも「ヤングケアラー等相談LINE」などもあります。ヤングケアラーの問題は、様々な問題が関わており、介護・医療・障害・教育など横浜市が担っている多く役割との連携が必要ですので、今後は横浜市が分かりやすい窓口をつくっていくことが必要です。

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