青山水源事務所旧館はとっても素敵な建築なんです!

水道局の保有資産の有効活用シリーズでもうひとつ提言があるんです。津久井の奥にある青山水源事務所の旧館についてです。

以前、道志川系の青山沈でん池を視察した際に、今は使われていない青山水源事務所の旧館を見つけちゃいました。この旧館は2棟あるのですが、

そのうちのひとつ和式建築です。この建物の歴史は非常に古く、明治30年に建築されたもので、

内部も大変趣きがあります。そして、もう1棟の方ですが、

こちらは洋館となっていまして、昭和7年に建築されました。

内部にもステンドガラスなどがあしらわれており、こちらも大変魅力的な建物です。
建物周辺の環境も素晴らしくて、

自然豊かな緑に囲まれ、春には桜が咲き、みなもが輝く沈でん池を望むロケーションと重なり、とても素晴らしい空間を創出しています。そこで、

(1)青山水源事務所旧館の現在の活用状況について、浄水部長に伺いました。

<答 弁>今、委員の方から御説明ございましたけれども、青山水源事務所旧館は、明治30年築造の和館と、昭和7年築造の洋館からなる和洋折衷様式の建物です。昭和47年に事務所としての使用を終えた後は、施設見学者の休憩場所として継続して使用してきました。また、映画撮影に使用されたこともありました。令和元年度に調査したところ、耐震性が不足していることが判明したため、現在は使用を禁止しています。

現在は、耐震の問題があり活用されていないとの話でしたが、そもそもこの旧館は接待用に使われた豪華なつくりとなっていて、横浜水道130年の歴史を物語る建物として、価値を見出せる可能性があると思います。そこで、

(2)耐震補強して水道局として活用する計画はないのか?浄水部長に伺いました。

<答 弁>有識者等にヒアリングしたところ、建物単体としての価値は確認できませんでしたが、横浜水道の歴史や、ロケーションと一体的に評価することで、価値を見いだせる可能性があるとの意見をいただいています。ただし、旧館の耐震補強には約1億円を要しまして、水道施設の更新など他に優先すべき課題が山積していることから、現時点では旧館を耐震補強して活用する計画はありません。

そういう答弁だと思いました。そうでしたら、水道局公舎を直ぐに賃貸して、得られた収益を、この休館の補強に充てるとかすれば良かったし、そもそも旧館の改修についても、自主財源に頼らなくても、ルールを緩和して公民連携で収益事業を行い、収益の一部を補強費用に充てるなどの事業スキームを考えたりして、民間投資を呼び込む検討も出来たる思います。そこで

(3)民間のノウハウやニーズを活用する可能性について、局長に伺いました。

<答 弁>旧館は、水を処理する施設の敷地内に存在しますので、外部からの侵入防止などセキュリティを確保する必要があります。そのため、一般の方が自由に出入りできる使い方は難しいと考えておりました。今回、委員からのご指摘のとおり、水道局では思いもつかない活用方法があると思いますので、民間事業者にヒアリングすることを検討していきたいと思います。

水道局には、1887年の近代水道の開設以来、後世に残すことができる素晴らしい資産が存在し、隠し持っているものがたくさんあります。青山水源事務所旧館は、誰が設計したのかも分からないし、水道局としては、それほど価値のある建物とは思っていない。との認識だと伺っていますが、本当にそうなのか?もう一度考えて欲しいと思います。例えば、7つある横浜山手西洋館のうち「山手234番館」「べーリック・ホール」「横浜市イギリス館」の3つは、青山水源事務所の洋館と同じ昭和の時代に建てられたものです。民間ならではの創意工夫が加わることで、更なる魅力向上につながると思います。先ずは、これらの隠し持っている資産の情報を公開して、民間へのサウンディングなどから始めて頂くことを要望しました。

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