岸谷線の計画について道路局長に聞いてみました。

安心で安全な市民生活と都市活動を行うための基盤となる計画道路を都市計画道路と呼んでいます。

横浜市の都市計画道路は、概ね昭和40年代までに都市計画決定されたものですが、今でも事業に着手していない路線も数多く残っているのが実状です。

横浜市道路局では平成20年に、事業に着手していない全ての路線を対象に、都市計画道路の必要性を検証し、存続や廃止、変更などの方針の見直しを進めています。

鶴見区では現在、変更候補に位置づけられている岸谷線の手続きが残っていますが、あらためて

(1)見直しで岸谷線の位置付けがどのようになっているのか計画調整部長に聞きました。

【松尾計画調整部長の答弁】 岸谷線につきましては、現在、周辺の道路ネットワークを勘案し、主に乗用車などの小型車両の通行に配慮した道路構造とすることを検討しています。この路線は、鉄道による地域分断や踏切事故の解消を図ることや、大規模火災などの延焼防止などが期待できますので、今後、整備が必要な路線であると考えております。

つまり岸谷線の整備は、将来に渡り必要な路線であると判断した訳です。

現在、道路整備のために先行取得している土地が4千m2ありますが、未だ全体用地買収の13%程度で、今後100軒以上の家屋の立ち退きが必要になります。そこで、

(2)岸谷線の計画上の課題を行政側はどのように捉えているのか計画調整部長に聞きました。

【松尾計画調整部長】 岸谷線は、鉄道の横断や起伏のある地形などの物理的な制約や、計画地には多くの住宅があり、家屋等の移転が必要なことなど、さまざまな制約条件の中で検討を進める必要があります。また、地域の一部の方からは、岸谷線の計画自体の必要性や環境に対する不安についての意見も寄せられております。

行政側も岸谷線の計画自体が必要ないといった地域の意見を認識した上で計画を進めようとしている訳ですが、何処まで地域の実情を把握し理解しているのか疑問が残ります。

地域の方からは、岸谷線計画により、住人の移転で存続できない町内会が生じるとも聞いています。

こうした地域実情を行政側が理解して計画を進めるのと、何も地域事情を知らないで計画を進めるのでは、まったく意味が違います。

道路局長は歴史のある地域に新たな形をつくるといった再開発事業を手掛けてこられたので、この辺りの意味と重要性は理解されているものと思います。そこで、

(3)岸谷線計画の課題解決に向けた局長の見解を聞きました。

【手塚道路局長】岸谷線の周辺は生麦駅にも近く、特に国道15号沿いは古くから町が形成され、歴史や交流が大切にされてきた地域だと理解しておりますので、地域の一体性や沿道環境にも配慮しながら進めることが大切だと思います。今後も具体的な計画の検討が進んだ段階で地域の皆様の御理解が得られるよう、丁寧な説明を行ってまいります。

岸谷線は事業に着手するまでに、まだまだ時間が掛かると思いますが、行政は、地域の声を真摯に受け止め、地域の実情を理解しながら、丁寧な対応をしていくことが大切だと思います。

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