何とかしないと「ふるさと納税」

※2021年2月に横浜市議会、本会議の現年度議案の質疑で有村としひこ議員(鶴見区選出)が質問をした内容です。

次に、視点を少し変えて、税収について伺って参ります。先にも述べましたが、令和3年度予算案では、市税は、前年度比で約500億円の減収と見込んでいます。そんな中、本市が集めた「ふるさと納税」の今年度の寄附実績は、12月末までで、約2.4億円と聞いています。昨年度は、約9千万円でしたから、前年比では約2.5倍以上になる一方で、「ふるさと納税」による、本市からの市税の流出は、ケタ違いに多く、見込みでは、約143億円の減収となります。寄附額が増えた本市の努力は評価しますが、流出額と比べると誤差程度にしかなりません。そこで、

ア 今年度のふるさと納税の取組について、どのように評価しているのか、市長に伺いました。

《市長答弁》【ふるさと納税の制度上、大都市は減収額の影響を避けられませんが、今年度、減収額には及ばないものの、昨年度を上回る2億4千万円の寄附を頂きました。これには、今年度から市内事業者支援のため横浜らしい返礼品を採用した効果も含まれ、これまでに約2,100万円分の発注を行いました。事業者の皆様の感想は「PRに繋がった」など好意的で、一定の効果があったと考えます。】

ふるさと納税制度の建付け、そのものに課題がありますが、制度自体の課題は、国の問題でありますので、制度を有効活用し、この減収額に対処していく必要があります。ふるさと納税をする方の多くは、返礼品自体の魅力で選んでおり、選んだ返礼品の手続きをする際に、初めて、どこの都市であるかを知るようです。コロナ禍で苦しい生活を強いられている昨今「家族に美味しいものを食べさせてあげたい」「家族が楽しめるご褒美を与えてあげたい」と思うのは、致し方ないことかも知れません。

目的で寄附先を選んでいる現状では、今後も一定の市税の流出が見込まれます。であれば少なくとも、流出額と同額程度の寄付額を集められるよう、寄附者のニーズを捉えた、より踏み込んだ取り組みが必要ではないでしょうか。そこで、

イ 来年度は、更に寄附を増やして、流出額の埋め合わせができるように取り組むべきと考えますが、市長の見解を伺います。

《市長答弁》【令和3年度も返礼品の公募を行い、魅力ある返礼品を追加します。また、ツイッター等も活用し、PRの強化も進めます。これらを通じて、寄附額の増加を目指すとともに、返礼品発注の増加による更なる市内事業者支援に繋げていきます。】

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