横浜の中学校給食は実現できるのか?(後編)

横浜市では栄養バランスに配慮した1食360円の「ハマ弁」を昨年から試験運用し、今年から全中学校で実施しています。

 

昨年の試験運用では、注文したのは生徒・教員合わせて平均1.1%のみでした。

 

横浜がすすめている「ハマ弁」は学校給食法に基づく「給食」に位置付けていないので、家庭弁当が基本となり、「ハマ弁」の食材に対する公費補助は行っていません。そのためあえて「ハマ弁」を「昼食」と呼んでいるのです。

 

従来から中学校では急用でお弁当を持って来られない生徒のために注文弁当を行っていましたが、それはそのまま継続する方針です。従来の注文弁当は当日の朝に注文することができるので、1週間前に注文を締め切る「ハマ弁」より便利なのです。

 

私は、給食に関しては、子を育てる親の負担をどのように軽減させるか?を一番に考えるべきであり、その手法として小学校の給食のような完全なものを求めていません。

「ハマ弁」は現在でも喫食率が1%前後と横ばいの状況です。教育委員会は、現在の「ハマ弁」を何故利用しないのか?本質を分析する必要があります。

 

そのためにも先ずは市民の皆さんから「ハマ弁」についてたくさんの意見を言って欲しいと思います。現在の「ハマ弁」をより良いものにしていくことから始めましょう!

今の状況では、「ハマ弁」の注文率は大きく上がるとは思えません。少なくとも中学校昼食は「ハマ弁」が基本としなければ、中学生を子に持つ保護者の多くは、手を抜いているといったイメージを気にしたり、生徒自身も自分だけハマ弁を食べるのはイヤとためらうでしょう。

 

給食は、異物の混入や食中毒、アレルギー等、様々な配慮が必要ですが、その責任を親に託すのではなく、食育や保護者の負担低減のためにも、個々の中学校の環境に応じて、様々な手法を使い、中学校給食を実現することが望ましいと考えています。

終わり・・・

この記事を書いた人