親しみやすい公衆トイレを提言しています!

一般的に言うと、外で用を足したくなった時に、先ず思いつくのは、商業施設のトイレ、見つからなければコンビニのトイレ、そして最後に公衆トイレといった順番になるかと思います。

 

それはやはり、公衆トイレに対しては「汚い」「臭い」「暗い」「怖い」というイメージを持ってしまうからではないでしょうか?

 

公衆トイレが清潔で使いやすいことは、街を訪れる人からのイメージアップのためにも大変重要なのです。

 

私の地元鶴見区でも、兼ねてから要望させて頂いていた「鶴見駅西口公衆トイレ」が昨年度やっと建替えられて、イメージが大きく変わりました。

 

公衆トイレを清潔に保つためには、利用者に対し、きれいに使おうという意識を持ってもらうことも大切ですし、地域と協働も重要です。そこで、

 

(1)地域と連携したトイレの環境整備に関する、横浜市のこれまでの取組について、部長に伺いました。

 

【部長答弁】平成21年度に、開港150周年を契機とした事業の一環として、片倉町駅前公衆トイレでは、地域の小学生と画家のロコサトシ氏によって壁画が描かれました。また、昨年度には、長者橋公衆トイレ改修の際、地域団体とともに、内壁の色やトイレサインのデザインを検討し、地域の歴史を伝えるパネルを設置しました。

 

市内には、公衆トイレが77か所ありますので、私はもっと地域との協働を頑張って欲しいと思っています。

答弁の中で、地域との協働に壁画やデザインの事例もありましたが、私は、このアートの力というものに期待しています。アートで街の姿が変化したり、人の意識が変わることを体験してきました。本市では「黄金町バザール」とか、3年に一度「横浜トリエンナーレ」が開催されていています。

公衆トイレにもアートの力を使って、イメージを変えて、親しまれるトイレにすれば、大事に使おうという意識の醸成も期待できますし、落書きしようといった気持ちも無くなるのではないでしょうか。そこで、

 

(2)利用者の方に、トイレを大事に使っていただくためにも、アートとコラボした取組を広げていくべきと考え、局長に見解を伺いました。

 

【局長答弁】東京都の豊島区や足立区などでは、トイレとアートを結びつけることで、愛着や親しみを持っていたくなるような工夫もされています。それらの事例を参考に、地域や学校と連携してアートを制作し、本市の公衆トイレでも活用するなど、今後検討してまいります。

 

取り組みを進めるには、様々な課題もあるかと思います。

 

※倉町公衆トイレは、実行委員会、行政財産、特定目的、なので目的外使用許可が必要。

※長者橋トイレは、区役所主体の取り組みなので目的外使用許可は不要だった。

 

(3)トイレでアートをするには何故目的外使用許可が必要なのか?部長に伺いました。

 

【部長答弁】トイレの壁面に絵を描く、というのは本来の使用目的とは異なる内容です。また、地域の方からしても、勝手に描いたわけではないと対外的に説明ができる必要があります。これらを整理するため、目的外利用申請という手続きを行っています。

2023年は横浜トリエンナーレの年ですが、来年度の2022年には、トリエンナーレのプレイベントとして、横浜トイレエンナーレを開催して頂きたいと思っていますので、予算取りも含めて知恵を出して頂きたいと思います。

 

また維持管理についても触れていきたいのですが、専門業者による定期的な点検や、清掃は、週4~7回、都心部の一部トイレでは一日2回の清掃を実施していると聞いていて、たしか修繕等除いた維持管理費だけで1箇所あたり年間110万円くらい掛かっていたかと思います。そこで、

 

(4)トイレを清潔に保つために、どのような工夫を行っているのか、家庭系対策部担当部長に伺いました。

 

【部長答弁】新横浜駅北口公衆トイレでは、ネーミングライツ契約を締結し、床面清掃や便器洗浄、トイレ診断や点検など、快適性向上や適切な維持管理のための役務を提供していただいており、これらについて、本市の費用は発生していません。また、横浜駅周辺や戸塚駅西口などの公衆トイレでは、本市の委託による清掃に加え、地元企業からも清掃のご協力をいただき、清潔な状態を維持しています。

 

こうした努力は、たいへん評価している訳ですが、市内企業に拘らずに、衛生機器メーカーや洗剤メーカーなど、積極的に連携していくことも重要ではないでしょうか?

 

また、トイレの改修の機会を捉えて、トイレを多機能化していくことも重要かと思います。そこで、

 

(5)様々な主体と協働することで公衆トイレに付加価値を加えるなど、清潔で使いやすいトイレとなるような工夫を広げていくべきと考えますが、局長の見解を伺いました。

 

【局長答弁】公衆トイレに対するニーズは、清潔であることはもちろん、バリアフリーや多言語表示など多岐にわたります。バリアフリー化など基本的な改修を進めるとともに、企業や地域、学校など、様々な方との協働により、地域の方が愛着や親しみを持ち、快適に公衆トイレをご利用いただけるような取り組みを進めてまいります。

 

市内には、駅前にある公衆トイレは多く、人目に触れる場所であれば、協働できる企業も見つけられるのではないかと考えます。多機能化に関しても、トイレを単体で考えるのではなく、オープンテラスと一体化するとか、快適性と利便性の融合といったことも考えられるかも知れません。今後とも、様々な取組が生まれることを期待しています。

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