公園の活用をず~っと提言し続けています!《Park-PFI編》

 

私は公園の活用に力を入れておりまして、地元でも公園推進議員というイメージも浸透していて、最近は公園に関する様々なご相談を頂くことが多くなりました。

 

そこで今回は、令和2年度決算審査で「Park-PFIの活用に向けた取組」について、提言を行いました。

 

Park-PFIの活用に向けた取組ですが、これは、3年ほど前の議会でも質問させて頂き、当時、積極的かつ戦略をもって取り組むべきと提言したことを横浜市は、着実に進めて頂いていると理解しています。前回の市長選挙におきまして、この「Park-PFI」公民連携の推進は、山中市長の肝入り政策として掲げられていて、本市としても、今後よりいっそう前進していくものと期待をしてます。

 

そもそもこの制度は、民間事業者が公園内に収益施設を設置して、その収益の一部を公園管理等に充てる制度で、既に大阪では、この仕組みを利用して大阪城公園の規制を緩和し、民間企業による自由度の高い管理・運営を行って、驚くことに事業者は、公園を管理・運営しながら収益を上げて、更に大阪市に年間約3 億円のお金を支払っています。

 

本市でも私の提言に沿って、令和元年に「公園における公民連携に関する基本方針」を策定し、

Park-PFIの第一弾として、よこはま動物園のズーラシアに隣接するエリアに、樹林地を生かしたアスレチック施設である「フォレストアドベンチャー・よこはま」がオープンしています。そこで

 

(1)  Park-PFI施設である「フォレストアドベンチャー・よこはま」の運営状況について、公園緑地部長に伺いました。

 

【部長答弁】令和元年9月の「フォレストアドベンチャー・よこはま」オープンに続きまして、令和2年2月には、自転車等で樹林地内を楽しめる「トレイルアドベンチャー・よこはま」が追加オープンしました。約2年間で、あわせて5万8千人を超える方々に御利用いただいております。事業者からは、里山ガーデンフェスタやズーラシアとの相乗効果もあって全国でもトップクラスの集客数と伺っておりまして、公園を楽しむ新しいアクティビティとして、大変喜ばれています。

 

このフォレストアドベンチャーは、トレイルアドベンチャーという緑の中を自転車で走れるオフロードコースも併設していて、大阪城公園のような収入にはなりませんが、公民連携により、年間数百万円の収入を得ていることは、評価しています。何よりも先ずは、持続性のある公民連携を行うことが重要で、このコロナ渦で事業者の経営状況を心配し、私も現地で事業者に話を伺ってきましたが、コロナ渦で逆にアウトドアのニーズが高まって、思った程、収益が落ち込んでいないとのことで安心しています。今後、こうした新たな公園の活用が進むことに期待しているのですが、そこで、

 

(2) Park-PFI制度の活用も視野に入れた公民連携の検討状況について、公園緑地部長に伺いました。

 

【部長答弁】旭区のこども自然公園では、これまでも公園愛護会や自然体験等の地域活動とともに、民間事業者による様々なイベントが開催されていますが、現在、さらなる魅力アップを目指しまして、公園の将来像を定めるパークマネジメントプランの策定を進めています。また、神奈川区の反町公園では、民間事業者等との連携により、公園の魅力アップを実現する可能性を探るため、サウンディング型市場調査を区・土木事務所とも連携して実施しています。その他の個別の公園でも検討を実施しておりまして、引き続き、Park-PFI制度も含めた公民連携を進めていきます。

 

Park-PFIといった公民連携は、財源を使う話ではなく、逆に財源をねん出する話ですので、やらない理由はありません。そこで、市長の公約にもありますので、

 

(3) Park-PFI制度の活用を一層進めていくべきと考え、局長の見解を伺いました。

 

【局長答弁】旭区のこども自然公園では、これまでも公園愛護会や自然体験等の地域活動とともに、民間事業者による様々なイベントが開催されていますが、現在、さらなる魅力アップを目指しまして、公園の将来像を定めるパークマネジメントプランの策定を進めています。また、神奈川区の反町公園では、民間事業者等との連携により、公園の魅力アップを実現する可能性を探るため、サウンディング型市場調査を区・土木事務所とも連携して実施しています。その他の個別の公園でも検討を実施しておりまして、引き続き、Park-PFI制度も含めた公民連携を進めていきます。

 

私の地元である鶴見区では、みその公園や馬場花木園、馬場赤門公園といった古民家や長屋門を生かした公園があり、その場所の魅力を更に高めています。

また、昨年度、寄附受納された鶴見区東寺尾の土地には古民家があり、赤い枠の中に古民家があるのですが、この古民家を横浜市登録歴史的建造物として公園活用するためのサウンディング調査が行われました。そこで、

 

(4)(仮称)東寺尾六丁目公園予定地の概要について、みどりアップ推進部長に伺いました。

 

【部長答弁】国道1号に接し、道路から約10メートル低い敷地となっており、面積は全体で約4,800平方メートルとなります。主な内訳は、古民家を中心とした、庭や畑のあるエリア、寄付者が所有していた一般住宅のエリア、駐車場のエリアの3つのエリアに分かれています。

 

古民家だけでなく、黄色い囲みの部分の一般住宅や、青い囲みの部分の舗装された駐車場もあり、これら全部を含めて今回サウンディング調査をしているとのことです。一般的な公園とは状況が異なるようにも見受けられます。そこで、

 

(5)当該公園にサウンディング調査を取り入れた目的について、みどりアップ推進部長に伺いました。

 

【部長答弁】当該地の地形や立地特性を踏まえた上で、民間事業者等の関心度を調査し、市場性の有無を確認します。併せて、古民家の利活用と、付帯する土地建物の活用による収益を公園管理へ活用する、事業スキームの可能性を探るため、サウンディング型市場調査を取り入れることとしました。

 

とっても程度の良い古民家がありまして、

中も時代がタイムスリップしたかのような空間となっています。

上の平面写真の黄色で囲った部分の100坪以上の敷地には、30坪の一度も使われなかった新築の平屋もあります。

平屋の中も立派なんですね。更にその他に100坪の舗装駐車場のある訳で、不動産として収益的価値を兼ね備えています。そこで、

 

(6)サウンディング調査結果と今後の取組について、みどりアップ推進担当理事に伺いました。

 

【理事答弁】古民家や付帯施設の利活用に関する考え方や費用負担、投資規模、事業期間などについて提案やご意見をいただきました。新型コロナウイルスによる利用者の影響、車でのアクセス、費用負担等、今後も幅広く民間事業者などの御意見を伺いながら、検討を進めてまいります。

 

寄付をしてくださった方の趣旨に沿って、この古民家を保存活用していくことが第一の目的ですけれども、ひとつ申し添えておきたいのは、ぐちゃぐちゃっと3つのエリアを一色淡にして、事業スキームを考える必要はありません。

 

行政は、お金を稼ぐといった発想が苦手なので仕方ないかも知れませんが、古民家エリアについては公益性を中心に利用者ニーズを捉えた整備、運営をしてもらい、その他のエリアについては収益性に特化して考え、不動産の価値として検討を進めていただきたいと思います。その結果が、古民家の維持管理費の負担軽減のベストな方法であり、古民家の持続可能な保存に繋がるものと考えます。

 

私は、何でもかんでもPark-PFIを導入しろと言ってのではなく、その公園の置かれた状況によって、最善の運営方法を検討していくべきと言っているのです。本市では、平成15年の地方自治法改正により創設された指定管理者制度を多くの公園で導入しています。

 

指定管理者制度とPark-PFIは、どちらも公園の管理についての公民連携の手法ですが、

 

(7)  指定管理者制度とPark-PFIの特徴について、公園緑地部長に伺いました。

 

【部長答弁】両制度の主な特徴としまして、事業の対象と期間が異なることが挙げられます。指定管理者制度は、公園全体を対象として包括的な管理運営を民間事業者等が行う制度でありまして、期間は本市では5年を標準としております。一方、Park-PFI制度につきましては、飲食店や売店などの個別の施設を周辺の広場などと併せて、民間事業者等が、整備、管理し、飲食店等からの収益を活用するものでございます。期間は最大20年間となります。

 

指定管理者制度は、一定の行政負担を固定にして、民間の力によって如何に市民サービスを拡充できるかといった手法ですが、中田市長に時代に行政コスト削減の手法として使われてしまいました。そのため指定管理者は、自助努力で付加価値をつけても、翌年には、そんな余裕があるなら、もっと安いコストで運営できるだろうと、指定管理料を減らされてしまいます。このような課題を解決する手法としてPark-PFIに期待をしているところです。

 

例えば、今後の新規公園において飲食店や売店等を整備する場合には、飲食店やその周辺の区域についてPark-PFIを活用し、その他の区域は指定管理者制度を活用する等、制度を使い分けることも可能かと思います。そこで、

 

(8)  今後の公園整備において指定管理者制度とPark-PFIを組み合わせて活用していく可能性について、局長に伺いました。

 

【局長答弁】「公園における公民連携に関する基本方針」におきまして、指定管理者制度や公募型事業などの制度間の連携によって効果的な運用を検討していくこととしてございます。この古民家は、実際現地に行って確認いたしました。非常に保存状態も良いのは、色々と事情があったと思いますが、ずいぶん最近までご使用されていたということもありますし、一般住宅の方はその方が住居に供するために建てられたようでございますけれども、諸事情により使われていないということもございます。そういった意味でもスライドにございますように色々な意味で機能も質も違うという状況でございます。ですので今回のこういった公園整備も含めてですね、今後の公園整備におきましては、引き続き指定管理者制度やPark-PFI等の制度、各々の制度の特徴を踏まえまして、相乗効果が高くなるような、例えばパークマネジメントプラン策定等を通じて、個々の公園の特性にあわせてこの公民連携の様々な手法の導入というものを検討していきます。

 

今後とも、時代の変化とともに公民連携のあり方も変わっていくものと考えますが、大切なのは、公園の立地や特性に併せて、市民生活のニーズに対応していけるよう、持続可能で、最適な方法を模索していくことです。

 

いつも言っていますが、横浜の約2700ある公園は、市民の皆さんが使っても使わなくても、年間60億円以上の維持管理費が掛かっています。だからこそ、公園の魅力を高めることと、維持管理費を抑える努力が必要です。

 

ちょっと話はズレますが、環境創造局では、こうした支出を補うための取り組みとして、ネーミングライツも行っており、年間約2億円の収入に繋がっています。こうした取り組みもより進めていくことも重要です。他局の話ですが、遂には歩道橋もネーミングライツを募集しており、こうした努力は見習うべきです。そこで質問にはしませんが、資源循環局では既にやっていますが、公園のトイレのネーミングライツを検討しては如何でしょうか?こうしたことも含めて、公民連携の取組を一層推進していただくことを横浜市に要望しました。

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