令和5年度の文化芸術・観光に関する予算を分析してみました!

文化芸術・観光等を所管する文化観光局の令和5年度予算案の全体傾向について見てみました。

前年度比44.8億円(20%)減となっていますが、減額理由は「横浜みなとみらいホールの大規模改修」が終了したことによるとなっています。

そもそも予算は、ハード系事業や大きな単年度事業の有無に影響されるため、単年度で予算を見ること自体が難しいのですが、科目ごとに整理して、もう少し傾向を見てみたいと思います。

2目のハード系事業をみると、

・みなとみらいホール改修 32.7憶の減

・横浜美術館改修 4.5憶の増

・能楽堂改修 横ばい

・その他文化施設整備 9.2憶の減

となっており、すなわちハード系事業で37.4億の減となっています。

 

次に単発事業をみると

・MICE支援、これは臨時交付金なので4.2億の減

・クーポンを配った市内観光支援、これはコロナ経済対策なので3憶の減

・来年度はトリエンナーレの年なので2.9億の増

まとめると単発事業で4.3憶の減となっています。

 

更に本市の方針による新規・拡充事業で

・戦略的プロモーション 1.2憶増

・戦略的賑わい 0.8憶増

・DMO 1億増

戦略的な予算で3億円増となっています。

 

それらをまとめると全体で38.7億円の減ですから、冒頭申し上げた来年度予算の44.8億円の減には6億円の開きがあります。結局は今まで継続的に取り組んできた本質的な文化芸術創造都市などの事業を全部減額して6億円を捻出したということになっています。そこで、

 

(1)令和5年度予算をどのように受け止めているのか?文化観光局長に聞いてみました。

 

《局長答弁》予算額の主な減額理由は、横浜みなとみらいホール大規模改修の減、コロナ禍における緊急経済対策として行っていた市内観光復興支援事業や安全・安心な横浜MICE開催支援助成金の終了等によるものです。総括表に載せているものは、主な増減になっておりまして、細かく見ていくとそれ以外でも、例えば年齢構成の見直しによる人件費の1億円の減や、科目別内訳も記載しておりますが、区民文化センターで行っていた天井脱落対策の減などがあり、もちろん歳出改革にも取り組みながら行った結果ですが、観光・MICE施策に関する予算、文化芸術創造都市施策に関しても、トリエンナーレやヨルノヨ等に加え、芸術文化教育プログラム等のソフト事業などに必要な経費はしっかりと計上できたと考えております。新局においても、文化芸術創造都市施策や観光・MICE施策をしっかりと推進してまいります。〔R5年度予算審査より〕

 

やはり減額した理由が、良く分からないのですが、林市長の時代に文化観光局はPDCAを回すと言っていましたが、評価とアクション(すなわち予算)が連動していませんでした。

 

文化芸術創造都市施策などは、定量的に評価するのが難しい一面もありますが、今後注力していくEBPMに基づき、評価と予算が連動した施策の推進に期待をしています。

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