28年4月募集の横浜市営住宅入居者選考審議会に委員として出席して参りました。
横浜市は市営住宅の選考会を年2回行っており、
募集をする前に審議会が開催され、そこで募集内容についての審議をしています。
次回の4月募集の市営住宅は655戸。
前回の27年10月募集では、
718戸に対して応募者数は9144人の12.7倍なので、
激戦であることが分かります。
しかし、中身を見ると全ての部屋タイプが高倍率ではありませんでした。
例えば、子育て世帯向けのエレベータ無し4階5階のタイプは、
倍率が1を下回るところもあります。
全体の傾向としては応募者の50%が単身者で、
且つ全体の40%以上が60歳以上の方なのです。
次回の応募だけで見ると、
応募戸数の世帯向と単身者向の割合はだいたい半々ですが、
高齢者向の応募戸数は20%程度とまだまだ不足しています。
横浜市の市営住宅の管理戸数は31400戸で世帯向60%、単身向40%となっています。
横浜市では、現状の市営住宅を延命しながら戸数を維持していく考えですが、
市営住宅は基本RC造ですので構造的に世帯向の間取りを単身向に変更することが難しく、
現在の単身向の割合をこれ以上増やすことができません。
全国的にも今後、単身高齢者が増加する傾向ですが、
ハードで対応することの限界があります。
そこで今後は、シェリングの考えを取り入れるなど、
より一層柔軟な運用が求められてきます。