横浜市立中高一貫校の教職員人事【動画あり】

 

市立中高一貫教育校では、中高6年間を一体として特色ある教育を実践するため、教職員には3年サイクルの教育とは違う知識・経験・能力が求められます。そのため、中高一貫校の特色に配慮した人事の仕組みがあっても良いのではと私は思っています。そこで、

 

(1)現在、市立中学校・市立高校教員の人事と、市立中高一貫校の人事とで制度に違いがあるのか、教職員人事部長に伺いました。

 

【部長答弁】中高一貫教育校は、高校と付属中学校それぞれに教職員が所属しています。在籍年限などの異動制度はそれぞれの学校に適用され、その内容は一般の中学校、高校と同様です。

 

そうなんです。一般に中学校や高校と扱いはまったく同じなのです。中高一貫校に登用する教員は、特色や求められる役割等を考えると、他校種に比べて同一校に長く在職させるなどの工夫が制度上で必要だと思います。そこで、

 

(2)中高一貫教育校への人事配置の考え方について、教育長に伺いました。

 

【教育長答弁】現在も、中高一貫校の高校教員に付属中学を兼務させるなど、人事上の対応を行っています。どの校種であっても、適材適所の人事配置を努めていますが、特に中高一貫校への配置にあたっては、各校が行う特色ある教育の実践に適する人材を登用するよう引き続き努めていきます。

 

そのように思うのであれば、在職期間の延長など制度上できちんと定めておけば良いのにと思うのですが・・・

中高一貫校の特色ある教育活動の実現には、人事配置だけではなく、中高一貫校の取り組みに特化した研修も重要です。東京都は、10校の中高一貫校を設置していて、中高一貫校教員用の研修制度を設けているそうです。そこで、

 

(3)中高一貫校教員専用の研修プログラムの必要性について、教育長の見解を伺いました。

 

【教育長答弁】中高一貫校では、その使命や役割に鑑み、特色あるカリキュラムや授業を進めるための校内研修やOJTを積極的に行うことが必要と考えています。教育委員会では、専門家や指導主事による支援を通じて、各校独自の取り組みを推進していきます。

 

 どうも既存の研修制度で対応していこうという考えが強いように感じます。中高一貫校では高校の授業の先取りなど行っていますので、教員にも専用の研修プログラムは必要だと思います。

現在、神奈川県内の公立中高一貫校としては歴史の浅い4校しかありません。県内の公立中高一貫校の情報だけでは不十分です。本市の教員は、他都市の中高一貫校をもっと広く学ぶべきだと思います。そこで、

 

(4)中高一貫教校の教員を、他都市の先進校に派遣し研修させるべきですが、教育長はどう考えているのか見解を伺いました。

 

【教育長答弁】他都市への研修派遣については、今年度は実施していませんが、必要に応じて実施してきたし、今後も検討していきます。

 

横浜市立中高一貫校については、新たな選択肢として、高い期待があります。是非とのその期待に応えるために、積極的に様々な取り組みをして頂きたいものです。

 

ところで、学校現場において校長先生の影響というのは非常に大きいのですが、サイエンス附属中学は、校長がまだ公表されていません。

 

サイエンスフロンティア高校を開校した時は、1年前から準備室長として任命し、前年の10月1日に佐藤春夫室長を校長として発令しました。南高校附属中学の場合も同様でした。

 

開校の前年の秋には、神奈川県には設置を届け出るため、また、今後入学の募集といった観点からも、そろそろ校長を発令する必要があります。昨年あたりには、附属中学に校長は置かず、高校の校長が兼務する案も検討されていると聞いたこともあります。そこで、

 

(5)南高校附属中のように、高校とは別に附属中学の校長を発令するのか?あるいは高校の校長に兼務させるのか?教育長に伺いました。

 

【教育長答弁】サイエンスフロンティア高校付属中の教育の特色や生徒数等から、どのように学校管理職を置くべきか現在検討中です。

 

(6)それでは、いつ校長を発令するのか?教育長に伺いました。

 

【教育長答弁】実際の発令は、人事異動の時期になりますが、人事異動の時期までには教育委員会に諮り、決定していきたいと考えています。

 

たぶん、一体的な教育といった観点より、高校の校長が中学を兼務することになると思いますが、学校運営には、組織を明確にして、できるだけ準備期間を多く取った方が良いと思いますので、早急な決定をお願いしたいものです。

この記事を書いた人