感震ブレーカーの普及

地震による火災は、阪神淡路大震災や東日本大震災でも深刻な被害をもたらしました。

 

地震による火災の原因の多くは、停電から復旧した際に、復電した家電等から発火する通電火災によるものです。

 

通電火災を防ぐためには、感震ブレーカーが有効とのことですが、その必要性が市民の皆さんに十分伝わっていないのではないでしょうか?

 

本市では主に木造住宅密集地域を重点的に支援するために、こうした地域を対象にした感震ブレーカーの設置補助を行っています。

 

これは、面的普及を進めることで、エリアで火災焼失棟数を減らす取り組みですけれども、一方で、私は高齢者や障害がある方などで、地震が起きた時に自分でブレーカーを遮断することが困難だったり、転倒した家具や家電を復旧することが困難な方こそ、感震ブレーカーを設置していく必要があると思います。そこで、

 

(2)木造住宅密集地域を面で整備すると共に、高齢者や障害がある方等に向けては重点的に支援を行う必要があると思いますが、室長の見解を伺いました。

 

《危機管理室長答弁》

先日の糸魚川市の大火災のように、1軒の火災が周りの延焼を招くことを考えますと、木造住宅密集地域では、いったん火災が出れば大火災に発展する恐れがございます。そのため、木造住宅密集地域にお住まいの方、約34万世帯に対しまして、集中的に、感震ブレーカーの設置補助事業を行っております。それ以外の地域にお住まいの皆さんにつきましては、自助での対応をお願いしておりますけれども、有村議員ご指摘の特に高齢者の方や障害がある方等に向けましては、区役所や関連機関とも連携しながら、感震ブレーカーの必要性について、丁寧にPRをしてまいりたいと思っております。

 

木造住宅密集地域等、火災の延焼の恐れが高いところは、公助で補助を入れていくが、それ以外の地域については、災害弱者の方も含めて、自助で対応してほしいという考えには疑問を感じます。

 

自助で対応すると言っても、そもそも世間一般では、感震ブレーカーはもちろん、「ブレーカーをすぐに遮断することが地震火災を防ぐ」ということ自体がまだまだ知られていないのではないでしょうか?そこで自助に繋げるため先ずは、

 

(3)発災時にブレーカーを遮断することの重要性をもっと周知・啓発すべきと考えますが、室長の見解を伺いました。

 

《危機管理室長答弁》                             

発災時にブレーカーを遮断することの重要性を周知・啓発することはとても大切なことだと思います。この重要性に対する認識がもっと広がれば、自分でブレーカーが遮断できなくなってしまったときの備えとして、感震ブレーカーの必要性もご認識していただきまして、設置件数の増加にもつながると考えております。これまでも、全戸配布したパンフレットの「わが家の地震対策」や広報よこはま等の広報紙の他、防災訓練や家庭防災員研修等において、通電火災の恐ろしさと共に、発災時に避難するときには、ブレーカーを遮断するように、という周知・啓発を行っております。今後も、さらに力を入れて、きめ細かく周知・啓発に努めていきます。

 

防災訓練の時に、本当にブレーカーを遮断するかどうかは別として、ブレーカーの位置を確認することを訓練に取り入れるだけでも意識の啓発に繋がるのではないでしょうか?

 

感震ブレーカーの普及だけではなく、やれることはたくさんあります。そういったことを今後は取り組んで頂きたいと思います。

 

 

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